EFINIX
低消費電力FPGAソリューション

はじめに
Efinix FPGAはQuantumテクノロジにより他社より圧倒的小さいダイサイズを実現でき、「高性能・省電力・低価格」といった特徴があります。 最近はモビリティやIoTのデータ収集、エッジ解析などのニーズが増えており、バッテリー動作による省電力の要求が高まっています。 ここではホワイトペーパーをもとに「省電力」について紹介します。
White Papers : Unplug with Low-Power FPGA Solutions
FPGAの消費電力
FPGAの消費電力の主要な要素は次の2つがあります。
- 待機時(static)消費電力
- 動作時(dynamic)消費電力
待機時消費電力の主な原因はリーク電流で、FPGAの製造プロセスに依存します。 動作時消費電力は電源電圧・スイッチング周波数・負荷容量により変化します。 出力の状態が0→1→0へ遷移する回数と頻度が、動作時消費電力に大きく影響します。
低消費電力のFPGAを選択する際に考慮すべき要素
超低消費電力 Trion FPGA (T4/T8)
低消費電力のFPGAを選択する際に
- 低消費電力のプロセスで製造されているか
- 低消費電力のアーキテクチャで設計されているか
- FPGAのハードIPは省電力か
- 電源電圧は?
を考慮しますが、Trion FPGA(T4/T8)は
- 低消費電力のプロセスで製造
- XLRセルによる低消費電力のアーキテクチャ
- 小さいダイサイズになっており消費電力で有利
の理由により、市場にある他の低消費電力デバイスと比較しても省電力です。 特に Trion FPGA は待機時消費電力が非常に小さくなっており、バッテリー駆動のデバイスに適しています。
Trion FPGA はQuantumアーキテクチャによりロジックまたは配線として構成できるXLRセルを持ちます。 FPGAではシステム全体の消費電力はI/Oの使用量に影響しますが、XLRセルによりセルの高い使用率を実現できI/O使用量を減らせます。 設計に必要なI/Oピンが増えるほど Trion FPGA の消費電力削減の影響が大きくなります。 さらに、Trion FPGAは18x18乗算器やオンチップの発信器などの機能も備えていますし、温度グレードは商業用以外に産業用も用意しています。 表は、典型的な消費電力のデータを示しています。
T8 FPGA (mW) |
競合他社 FPGA (mW) |
リソース 使用量 (LE) |
備考 | |
---|---|---|---|---|
待機時 消費電力 |
0.168 | 0.478 | - | |
UART | 2 | 3.6 | 約4,000 | |
AES | 1.65 | 6.48 | 約1,000 | 多数のピンを利用 |
PWM | 1.5 | 3.27 | 約200 | |
キーボード コントローラ |
6.14 | 32 | 約500 | I/O重視の高速設計 |
高集積 Trion FPGA(T13~T120)
T4/T8 FPGA ほどの超低消費電力ではないですが、T13からT120までの規模の大きいTrion FPGAも同サイズの競合デバイスと比較して低消費電力を実現しています。 MIPI/CSI-2およびDDR3 DRAMコントローラのハードIPを使用することで低消費電力にしています。 規模の大きいTrion FPGAの消費電力を確認するため、AES-128、浮動小数点演算、ガウシアンノイズなどの9つのデザインでT120の消費電力を他社FPGAと比較しました。 図1の結果がT120 FPGAは平均して1.3~3.5倍の消費電力向上となっています。
各デザインに対するFPGAの消費電力の詳細な比較を次に示します。
Titanium FPGA
16nmのTitanium FPGAは、Quantumテクノロジが強化され、性能・電力・パッケージサイズのバランスをとっています。 小さなパッケージにより多くの演算を詰め込み、省電力となっています。
最後に
モバイルやサイズに制約のある設計をする場合は Trion T4/T8 FPGA をお勧めします。 このFPGAは待機時消費電力と動作時消費電力の両方が優れており、3x3mm という小型なパッケージになります。
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